源氏香
2008年 11月 10日
今日は幼稚園で開催された”お母さんの勉強会”へ。
『お香』について香道教林坊流の葭風会主宰、
熊谷煌遼(こうりょう)先生・早川煌菜(こうさい)先生から教えていただきました。
こちらが 早川煌菜(こうさい)先生。
お話されながらも手際よく準備されています。
ここで簡単に香道の歴史などについて説明。
お香は仏教の伝来に伴い、大陸から伝わってきたもので、
もともと香木は、仏様に捧げるのに欠かせないものだったそうです。
漢方薬としても使われてきたそうで、粉にして煎じて飲むと体の中がきれいになり、
香りを体に採り入れて気を鎮めたり、高めたりもできるそうです。
香木自体は東南アジアで何百年もかけてできあがるので、日本に入ってくるのはとても貴重なもの。
昔は高貴な人しか手にできなかった、とのこと。
今でも小指くらいの香木が家1建たつくらいの値段になるものがあるんだそうです。
(先生がひとつひとつ、香炉の中の灰に銀葉を乗せ、その上に香木を乗せておられます)
お香の匂いを嗅ぐことは「聞く」と言うそうで・・・
ここで、伽羅を聞かせていただくことに。
ちなみに伽羅という香木もとてもお高いんだそうです.汗
お香を聞くときの作法は、
・左手で聞香炉を持ち、右手を香炉の上にかぶせるように置き、
親指と人差し指の間に作った間から香りを吸いこむようにする。
・一度吸ったら、首を左に向けて、息を吐き、再度顔を戻してまた吸います。
これを三度繰り返し。
このときは、香炉を傾けないように注意。
(香木が滑ってしまうと、ちゃんと香りが上がってこない)
全員が一度、香を聞いたあと、本日のメイン、お香遊びを体験。
今日は源氏千年紀ということを踏まえて、源氏物語を題材にした「源氏香」を体験。
まずは
5種の香りを用意。
1番から5番まで
それぞれの香木を
包みに入れ、
5包みずつ用意。
(5種×5包み=25個)
次に、これを混ぜて、この中からランダムに5つだけ取りだし、順番にたいていただきます。
この5つの香りが同じものなのか違うものなのか・・・
それを判別するというのが遊び方です。
簡単そうで、源氏香はとても難しいそうで。
なぜなら組み合わせを考えてみると、52通りあるので、正解の確率は1/52。
なるほど・・・
5種類の香を聞いて、答えるのですが、この答えかたが「源氏香」ならではで・・・
解答は源氏物語の段名で答えるのです。
いただいた図帖→
この図帖には、
52種類の
組み合わせが
書かれています
お香を聞いたあと、何番目と何番目が同じかどうか、その組み合わせを答えるので、
解答用紙の和紙に、まず縦に五本の線を書きます。
そして、同じ香りと思ったところの上を横線で結びます。
そうしてできあがった図を、いただいた図帖の中から探します。
そしてその図の名前(源氏物語の段名)を和紙に筆で記します。
こうして、解答が書かれた和紙を先生が集めて、結果発表。
参加者の解答とそのマークが記された記録。
正解者のところに「玉」と書かれています。
ちなみに私も当たりました♪
この記録紙は正解した人だけが持って帰れるとのことでいただきました。
遊び終わったあとはお薄と和菓子をいただきながら、源氏物語のことについて話を聞きました。
「源氏香」という遊びは実は、あてることがこの遊びの第一目的ではありません。
答えがたとえば「若菜」であれば、ではちょっと「若菜」を読んでみようかと、
「空蝉」と答えたら、では「空蝉」はどんな女性だったかしら? と読み返すとか。
要は、この遊びを通じて源氏物語に触れるということが狙いなんだそうです。
確かに久しぶりに読み返してみようかな、という気に・・・
しかし、全54帖、読むことはできるかな?汗
とても楽しいひとときでした。
by yukiusa1975
| 2008-11-10 22:02